• 1.都市と農村の成立
• 2.見事に共生した江戸時代の都市と農村
• 3.明治政府を支えた農村
• 4.第2 次世界大戦中･敗戦後の都市の窮乏を救った農村

• 1.高度経済成長
• 2.都市化の進展
• 3.人が農村から都市へ
• 4.農地の都市的利用への転換
• 5.食料・エネルギーの海外依存
• 6.農業の工業化と農村生活の都市化
• 7.なぜ都市の独走が許されたのか

• 1.内なる自然の喪失
• 2.美しい都市も形成されず、農村も荒廃

• 1.都市と農村が国土経営の展望を共有する
• 2.「都市は都市たり、農村は農村たり」、そして相利共生する

• 謝辞

• 1.巷間唱えられている｢都市と農村の共生」とは何か
• 2.日本人の自然観は高いのか
• 3.日本人は農業や農村を評価しているか
• 4.環境保全型農業は広く展開されているのか、また消費者の理解は得られているのか

行政区画から都市を特定することが困難なことから、国勢調査のDID（DenselyInhabited District 人口密度が1km2 当たり4,000 人以上である地区）を都市として、またこれ以外の非DID 区域を農村として議論を進める。
　都市の人口は表１に見るように、高度経済成長が始まった昭和35 年以来急激に増加した。近年鈍化傾向にあるものの、国民の3 人に2 人は都市に住んでいる。

表１ DID、非DID 人口の推移（万人、％）

この急激な都市化は、都市と農村の関係に次のように大きな変化をもたらした。

である。